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[ホーム]>[運動]>[入札基準の見直しを京都府知事に要望 2010年2月16日]

入札基準の見直しを京都府知事に要望

2月16日

京都府商工団体連合会は2月16日、文部科学省がすすめる「スクール・ニューディール構想」に関連する入札基準の見直しを京都府知事に要望しました。

2月23日

京都府のニューディール構想入札に関して、以下の申入れを行いました。

京都府のニューディール構想入札に関する申入れ

2010年2月23日

京都府知事
山田 啓二 様

「分離・分割発注」を拒否し
大企業の独り占めに手を貸した京都府は異常

京都府商工団体連合会
会長  伊藤 邦雄

1.「中小企業の受注機会の増大」に反する東京の大企業が独り占め落札

京都府は、2月22日に政府「スクール・ニューディール構想」に基づく、府立高等学校の69校への191台のデジタルテレビの入札を一括で行った結果、資本金103億円の大企業・大塚商会(本社・東京)が落札した。

「スクール・ニューディール構想など経済危機対策の推進に当たっては、地域の中小企業の受注機会の増大に努めるとともに、迅速かつ柔軟な発注を行い、地域の活性化に資するよう、よろしくお願いいたします。」と文部科学省が特別の注意を促したものであった。

私たちは、2月16日、京丹後市から木津川市まで140qに及ぶ広範囲での一括納入は、学校側にとっても設置工事やメンテナンスを必要とする納入業者にとっても不合理であること。「地域中小企業の受注機会の増大」に配慮した柔軟な運用がまったくなされていないことを指摘した。

そして、「このままでは、他府県に本社を有する大企業・大手家電量販店の参入の恐れもあり、『地域の活性化』をめざす政府方針にも反するものとなる」として、『分離・小口化』発注による入札基準の見直しを申し入れたが、残念ながらこの指摘が的中するものとなった。

府側は、「一括発注」の理由を「分割は合理的ではないと判断した」と答弁し、京都府議会では、「WTOの特定調達で、分割しての発注は原則禁止されている。政府協定のほうが優先で、分割できないと判断した」と、「分割・小口化発注」を拒絶した。

2.WTO政府調達協定のもとでも、知事の姿勢で中小企業者優先は可能

「WTO政府調達協定」は、政府、都道府県、政令市などに適用されるものだが、福岡県では、「経済対策事業に関する物品(スクールニューディールに係る地上デジタルテレビ、パソコン等)購入については、県内中小企業の受注機会を確保するため、今年度に限り次の方策を講じることとする。」として、「県内中小企業」を入札参加の条件として執行している。

まさに、知事の地域経済再生への意欲を示すものであり、「WTO」を口実に東京の大企業の参入を広げる京都府との違いは明瞭である。

福岡県だけではなく、「物品等の発注にあたっては、政府調達協定等の整合性の確保に特段の配慮をしつつ、数量面、工程面等可能なものについて、出来る限り分離・分割発注に努めるものとする(大阪府) 」、「関係法令等(WTO政府調達協定を含む)に従いながら県内企業への優先発注及び県内産資材の優先使用を推進する (徳島県)」、「停滞する地域経済の活性化を図るため『地域で調達できるものは、地域に発注する』(宮城県)」など、地域循環型経済への再生に必死の努力が展開されているのが、全国の流れである。

3.「名ばかり中小企業応援」から「地域循環型経済」への転換へ

事業所の減少率が全国で2番目に高い京都府、官公需の中小企業向け発注率も最低クラス(下から7番目)の京都府。

現知事は、冷えた経済、中小企業を応援するかのような「温め予算」を口にするが、今回の大企業優遇入札からも「仕事が欲しい」と悲鳴をあげている中小企業者の思いには、まったく耳を貸さない体質であることがいよいよ鮮明になった。

「規制緩和によって強いものが勝つ、これは非常に成功した」「本来強いものが勝ち、日本全体の活力を引き上げていく必要がある」と関西財界セミナーで語る現知事のもとで、京都府内の経済の疲弊を止めることはできない。

府民と地域中小企業に顔を向けるのか、財界・大企業に顔を向ける府政なのか、他自治体との比較でもはっきりした。

名ばかりの「中小企業応援」府政は退場すべきである。私たちは、地域経済振興条例の制定で、中小企業主役の地域循環型経済システムを確立し、中小企業の仕事、雇用の確保を最優先とする府政への転換をめざす。

 

新聞各紙に紹介

新聞の切り抜き(pdfファイル)

要望書(2月116日)

2010年2月16日

京都府知事
山田 啓二 様

「地域の中小企業の受注機会の増大」につなぐ
「スクール・ニューディール」の入札基準の見直しを求めます

京都府商工団体連合会
会長  伊藤 邦雄

1.政府文部科学省の「経済危機対策」を踏まえた入札へ

京都府は、2月22日に政府文部科学省の「スクール・ニューディール構想」に基づいて、府立高等学校に関わる69校(分校等含む)へ191台のデジタルテレビの入札を行うこととしています。

文部科学省は、昨年6月、「スクール・ニューディール構想など経済危機対策の推進に当たっては、地域の中小企業の受注機会の増大に努めるとともに、迅速かつ柔軟な発注を行い、地域の活性化に資するよう、よろしくお願いいたします。」(平成21年6月16日 文部科学大臣塩谷立)と、その運用について注意を促しました。

しかしながら、京都府の今回の入札では、京丹後市から木津川市までの全69校への一括入札とされており、地元中小企業者が参加しやすい分割・小口化が一切なされていないこと、また入札対象を府内中小企業者に限定することもなく、「地域中小企業の受注機会の増大」に配慮した柔軟な運用がまったくなされていません。

このままでは、他府県に本社を有する大企業・大手家電量販店の参入の恐れもあり、「地域の活性化」をめざす政府方針にも反するものとなります。

「街の電気屋」として行政からの依頼で、学校、福祉・介護施設など様々な事業所へこまごました製品を納入したり修理等の仕事をしているのが地域の中小業者です。今回、政府が「地域経済の活性化」として「地域の中小企業の受注機会の増大に努める」と打ち出した「まとまった官公需の受注」について、市内、府内に本社を有しない大企業がもっていくようなことには、到底納得がいきません。

中小業者は、自らが地域住民、消費者、生活者であり、地域社会の向上、文化の担い手として、府民生活と地域社会に深くかかわって歴史的に形成されてきました。中小業者は、子どもたちのすこやかな成長のためにも、大きな役割を果たし、伝統文化・芸術の担い手としても、さまざまな技術の継承者としても大きな役割を果たしています。

2.「中小企業優先や府内・市内に本店を置く」など地域要件の設定を

福岡県は、「平成21年度福岡県中小企業受注確保対策部会の取り組み」の中で、「地域活性化・経済危機対策臨時交付金等、経済対策事業に関する物品(スクールニューディールに係る地上デジタルテレビ、パソコン等)購入については、県内中小企業の受注機会を確保するため、今年度に限り次の方策を講じることとする。」としています。

「入札参加条件の設定」については、「県内中小企業」であることを入札参加の条件とする。(県内中小企業が応札できない時は、大企業にも参加を認める)」としています。

都道府県もWTO(世界貿易機関)の政府調達協定により3500万円以上の物品・サービスの調達にあたっては、外国企業が参入しやすくする所定の手続きが求められます。福岡県の場合も当然、政府調達の適用を受けますが、「事務委任規則」によって、物品などの発注権限を、財務担当所(学校長、保健所長など)に委任しており、より小さな単位で発注できるため、WTOの対象案件とはならず、県内の中小企業優先という地域要件を設けています。

徳島県は、「県内企業優先発注及び県内産資材の優先使用のための実施指針」にもとづいて、県が発注する建設工事に係る契約においては、「技術的難易度の高い工事等で県内企業では施工が困難なものを除き、原則として県内企業を選定する」としており、「下請業者選定にあたっては、県内企業の優先的な選定を文書で要請」するとしています。

重要なことは、「県内企業の定義は、県内に本店を有する事業者」となっていることです。

宮城県では、「地元企業に配慮した物品調達の促進」について「停滞する地域経済の活性化を図るため『地域で調達できるものは、地域に発注する』ことを基本方針とし、地方公所を中心とした入札制度の改正を行い、地元企業の受注機会の確保を図る。」としています。具体的に、@地域限定型として、一般競争入札においては、各地方振興事務所管内をブロックとする地域限定型を新たに導入する。またA隣接地域ブロック限定型を新たに導入し、@とAで入札業者が5者に満たない場合は、県内限定型で発注するとするなど、きめ細かい地元業者への配慮が行われています。

福岡県、徳島県、宮城県などの一例は、「官公需の中小企業への受注機会の確保法」に基づき、入札参加資格に「県内中小企業」あるいは「県内・各地方振興事務所管内の地域限定」という地域要件が設定されていることです。

そのほかにも、「中小企業者の官公需受注機会の確保」を目的とした条例や規則、事務処理要領などの指針を制定している自治体は、新潟県、青森県、福島県、茨城県、千葉県、福井県、熊本県、山梨県、滋賀県、大阪府、兵庫県、北海道、群馬県をはじめ、盛岡市、宇都宮市、我孫子市、平塚市など少なくありません。

こうした地元業者への官公需・自治体の仕事発注に係る自治体の施策の新たな導入や改正が、一昨年のリーマンショックによる政府の緊急経済対策の臨時交付金などの提起に応え、昨年(2009年)6月から10月にかけて急速に広がっています。

3.京都府の中小企業向け官公需発注率は全国最低クラス

京都府内の中小企業向け官公需の発注率は、72.9%で全国最低クラスです。91.6%のトップ(島根県)に対し19ポイントも下回るもので、全国ワースト7位にあります。(平成20年度地方公共団体における官公需の契約実績・中小企業庁取引課 平成21年10月)

群馬県では、中小企業者向け発注率の向上のために「庁内関係部局は、中小企業者が受注できる分野の確保・拡大のために、平成21年度中小企業者向け県平均発注率の目標値を90.0%(金額ベース)とし、全庁を挙げてよりいっそうの発注率の向上に取り組む。」方針を定めています。(平成20年度は86.6%)

「官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律」第1条(目的)は、「この法律は、国等が物件の買入れ等の契約を締結する場合における中小企業者の受注の機会を確保するための措置を講ずることにより、中小企業者が供給する物件等に対する需要の増進を図り、もつて中小企業の発展に資することを目的とする。」としています。

また、第7条(地方公共団体の施策)は、「地方公共団体は、国の施策に準じて、中小企業者の受注の機会を確保するために必要な施策を講ずるように努めなければならない。」と定めています。

「スクール・ニューディール」構想の推進に関するお願い(平成21年6月16日文部科学大臣塩谷立)は、「『スクール・ニューディール』構想等の推進が、地域経済への波及効果をもたらし、地域の活性化にも資することが期待されています。各地方公共団体におかれては、これらを十分に考慮していただき、特に別紙の事項を中心に、迅速かつ積極的に取り組んでいただくようお願いします。」とし、「1.学校の耐震化の推進等、2.学校のエコ化の推進、3.学校のICT化の推進、4.公立中学校武道場の整備等」を掲げ、「文部科学省としても関係省庁と連携しつつ、この実現にむけては、地方公共団体を全力でサポートしてまいる所存ですので、よろしくご協力をお願いします。なお、スクール・ニューディール構想など経済危機対策の推進に当たっては、地域の中小企業の受注機会の増大に努めるとともに、迅速かつ柔軟な発注を行い、地域の活性化に資するよう、よろしくお願いいたします。」としています。

4.「官公需についての中小企業者の受注確保法」や「文部科学省方針」に照らし「スクール・ニューディール」入札基準は、ただちに見直しを求めます

今、少なくない自治体が、「中小企業優先」の入札参加対象を条例や要綱、規則で定めているもとで、京都府が、地元の中小企業を育てる立場から、官公需の入札に「分離・分割発注」はもとより、参加資格に「市内・府内に本店を有する中小企業を優先する」という地域要件を設定すること、発注権限を現場に委任することを強く求めるものです。